メッセージ
人と、動物と、自然すべてが、
生き生きと輝く空間を作りたい
私は「もーもーガーデン」を管理するふるさとと心を守る友の会の代表の谷さつきと申します。東日本大震災を命からがら生き延びた牛たちに、毎日お腹一杯草を食べることで活躍してもらい、人も動物もその他自然もいきいき輝く空間を作りたいと、活動しています。
牛たち(草刈り隊員)は、雑草が「超」大好きです!どんなにぼうぼうの雑草木の藪でもキレイに食べてくれます。そして、住民が帰りたくても帰れない地域を、山林化から守ってくれています。農地を保全することで、熊やイノシシ等の野生動物、病害虫の大量繁殖を抑え、崩れた生態系を回復させる効果があります。また、景観を美化することで、火災や不法投棄の軽減にも貢献していると言われています。のんびりと、モフモフと、ただ草を食べているだけなのですが…、
それで、実は広大な農地を守り、生活を守り、人の心(被災した動物を助けたいと思う心や、飢饉のときも先祖代々守ってきた農地を自分の代で絶やしたくないと思う心)も守ってくれています。
これまで、数えきれないくらい多くの方々の優しい気持ちと、地元と全国からの温かい助けがあり、本当に奇跡的に、生き残ってこれた牛たちは、今、毎日幸せそうにお仕事(=草刈り)に精を出しています。とても人懐っこく、おちゃめで、そして非常にお仕事熱心な牛達なので、地元の方々やボランティア達に大変可愛がられています。地主さん達も地元の方々も牧柵を作ったり、冬の餌用に得意な手芸品を作ったり、頑張っています。こうして守られてきたもーもーたちの活躍を、どうぞ、皆さん、見ていてください。
最後になりますが、牛達を柵内放牧させて6年経つ中で、当初全く予期しなかったステキな収穫もありました。死にかけていた災花や木が生き返ったことです!動物たちと同じく、地元の方々によって大事にされていた植物たちも、事故後に避難をさせられない中で、雑草藪に覆われてほとんど息絶えてしまいました。そんな中、何とか頑張って生き延びていた植物たちが、牛が雑草藪を食べたことで、息を吹き返したのです。桜や梅、柿、ブルーベリー、キウイ、いちご等の果樹から、バラやユリ、手まり花、アヤメなどの多種多様な植物が、毎年どんどん新たに発見されてきています。
牛たちの水を汲み上げている清流には、人による放流が途絶えた後も、魚が自然繁殖して命を輝かせています。
この人と動物と自然が共存共栄する空間を、これからも守っていきたいと思っています。
どうぞ応援よろしくお願いいたします。
ふるさとと心を守る友の会
代表 谷 さつき